argius note

プログラミング関連

他人を見下す若者たち (講談社現代新書)

2006.03.23

日本人の感情や価値観が変わり、現代人は「他者軽視」をするようになった。その原因を「仮想的有能感」という言葉で説明し、「仮想的有能感」を持つようになった現代人が、社会にあたえる影響について考えていく、といった主旨。
実際、私は半分も理解できていないと思うが、こういう本やニュースなどをみると、日本が高度成長期で失ってきたものが、こういった形で顕れてきているのでは、といつも思う。つまるところ、「成長」したのではなく、精神的な価値を物質的なものと「交換」したに過ぎないのではないか、と。
周りを見ると、物に振り回される人間の如何に多いことか。あとお金。物を手に入れる手段は、お金だけじゃない。本当は物や事に「価値」があるのに、お金自体に価値がある、と両者が摩り替わっているように思う。
私はそうしたものに抗って、金銭に換えられないものを手に入れることに執心している。例えば、手作りのものとか。例えば、生き物への愛情とか。例えば、美しい音楽を聴いたときの感動とか。