「子猫殺し」を語る
- 副題:生き物の生と死を幻想から現実へ
- 著者:坂東 眞砂子・東 琢磨・小林 照幸・佐藤 優
先週後半〜今週月曜日。
ショッキングな題名の本書は、坂東眞砂子さんの同名のエッセイから。同編を含む一連のエッセイと、このエッセイを巡って起こったバッシング事件とそこから見えてくる生き物の生死観について語る内容の対談の二部構成となっています。
坂東さんの価値観はその生き方からしても一般の人のそれとはかけ離れているように見えます。それが悪いわけではなく、分かり合えないのも無理ないのでは、ということです。
小林氏との対談に出てくる「ドリームボックス」の話は知っておきたいところです。保健所の殺処分施設の話ですね。汚いもの醜いものを見えないようにする教育は、物事の本質を見えづらくしてしまうので有害なのではないか、という問題提起に興味があります。
愚行権というのは知りませんでしたね。人間はそんなに完璧じゃないんだから、少しくらい愚かなことをしても仕方ないじゃないかって思います。最近よく話題に上るあの人のような、これは無いだろう、というレベルの人はまたちょっと違う話ですけどね。