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プログラミング関連

ノートPCにUSBでLinux Mint 15をインストール

メーカー製のノートパソコンにプリインストール以外のOSを入れると、大抵はサポート対象外になりますのでご注意ください。もしサポート外の別のOSをインストールするのであれば、覚悟の上で挑戦しましょう。


東芝製ノートPCdynabook(R730/38A)へLinux Mint 15のインストールが上手くいったので報告です。インストールは8月末くらいにやっています。
なお、この記事には画像が貼ってありません。画像は参考リンク先のものをご覧ください。


環境

2年半前にサブとして買ったノートPCですが、スペック等の関係から今はメインになっています。
最初は、新しいノートPCを買って、メインでない方に入れようかなーと思って半月くらい検討した結果、どれも決め手に欠けるので、結局メインPCに入れることにしました。


パーティションの確認と整理

拡張パーティションに論理パーティションを作ります。パーティションについてはWikipediaの下記の項目をご覧ください。


今回は、空のパーティションを作る操作を、Windows7から行いました。Vista以降のWindowsでは、パーティションの操作が(100%では無いけれど)GUIでできるようになりました。コンピューターの管理の記憶域−ディスクの管理から行えます。
記憶が定かでないのですが、購入時はパーティションはCドライブ、復旧用が2つ(詳細不明)の計3つあり、後からCドライブを削ってDドライブを追加しています。たぶんこのとき、自動的に拡張パーティションにDドライブが作られています。


HDDの約500GBをほぼ半分ずつCとDに割り当ててあったのを、Dドライブを50GB縮小して空き領域を作成しました。


UNetbootinの準備

UNetbootinは、ISOイメージをUSBブートでインストールできるようにしてくれるツールです。
下記ページを参考にさせていただきました。画像があるので分かりやすいです。

このツールは、「ディストリビューション」のディスクイメージを自動でダウンロードしてくれるセットアップと、既存の「ディスクイメージ」からのセットアップを選択できます。
今回は、「ディストリビューション」でインストールしています。ディストリビューションLinux Mintを、バージョンは15_Live_x64を選択しました。


なお、今回のノートPCには光学メディアドライブが内蔵されていますので、DVDでインストールは可能です。ただ今までの経験からすると、メディアが100%無駄になるし、Rewritableにしたとしても、USBの方が取り扱いが楽です。ということで、USBを使っています。


USBの準備が完了すると、再起動を促されるので、再起動します。このとき、読み込みが始まる前にF12を押してBIOS設定画面を出します。
BIOS画面のイメージは、機種は違いますが、たぶん↓とほぼ同じです。

Advancedの"Change Boot Drive"(?)に入って、優先順位を変えます。USBを一番上に持ってきます。


Save&Exitをすると、再起動され、UNetbooinのインストーラ画面が表示されます。


Linux Mint 15 のインストール 失敗編

寝ぼけていたらしく、いきなり3つも失敗してしまいました。私はこういう時、大抵は失敗しますね。たぶん、インストール自体にはあまり興味が無いから集中できないんだと思います。(言い訳)

  1. 言語=英語でインストール
    • "Japanese"が無いなあと思ったら"日本語"だった。日本語入力をインストールすれば使えないこともありませんが、あとでできないことが見つかったりすると面倒なのでやりなおし。
  2. Wi-Fi接続をスキップ
    • Pinが分からないので後で設定しようとしたら、Wi-Fiが認識せず。有線でつないであれこれやっていたら繋がった。
  3. 空き領域にインストール
    • 何も考えずに最初の選択肢でインストール。2番目を選んでいたら、取り返しのつかないことに。(上書きインストール)

Linux Mint 15 を日本語でインストール

英語版のパーティションを10GB程度削って、仕切り直しです。
結果的には、2つのLinuxがインストールできたことになります。


インストールの種類で、「それ以外」を選択し、パーティションを作成します。
Wi-Fiも今度はスキップせずに設定してしまいます。
後は説明の通りに。
OEMモードでインストールされますが、インストール後にデスクトップにある出荷準備アイコンをクリックしたあとで再起動すれば、初回起動の状態で起動します。ルートユーザーはそのときに再設定します。


下記ページでインストール中の画面が見られます。

また、バージョンは違いますが、下記ページでパーティションの操作画面が見られます。

インストールが完了しました。ターミナルでバージョンを表示してみます。

$ uname -a
Linux mint 3.8.0-29-generic #42-Ubuntu SMP Tue Aug 13 19:40:39 UTC 2013
 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
$ cat /etc/lsb-release 
DISTRIB_ID=LinuxMint
DISTRIB_RELEASE=15_\
DISTRIB_CODENAME=olivia
DISTRIB_DESCRIPTION="Linux Mint 15 Olivia"
$


デスクトップも軽快です。ただスタートメニューがぐらぐらするのが気になります。


キーの入れ替え

私はいつもこの3つを設定しています。

  • CapsLockキーをCtrlキーにする or CapsLockキーとCtrlキーを入れ替える
  • 漢字キーをEscキーにする or 漢字キーとEscキーを入れ替える
  • 変換キーを漢字キーにする

特にCtrlは必須です。無いと小指が死にます。


Linux Mint 15でキーボードレイアウトを変更するには、設定の「地域と言語」を開き、Layoutsタブを選択した画面で操作します。Layoutsタブ内は、日本語化できていない個所が他の画面に比べて多いようです。

定番の変更だけなら、「オプション」ボタンで既存の選択肢から行えます。また、キーボードアイコンを押して、自由に設定することもできます。


では、変更してみます。オプションボタンを押すと、"Keyboard Layout Options"というダイアログが開きます。
Ctrlキーは、ダイアログの「Ctrlキーの位置」を展開するといくつか選択肢が現れるので、その中の「CapsLockをCtrlとして使う」にチェックを入れます。
同様に、漢字キーは、ダイアログの「日本語キーボードオプション」を展開して現れた選択肢のうち、"Make Zenkaku Hankaku an additional ESC"にチェックを入れます。
最後に、変換キーはここではなく、IMEの設定で変更します。IMEはIBusという名前で、設定の「キーボード・インプットメソッド」から設定画面を開くことができます。設定画面で最初に開いている「一般」タブの一番上の入力項目、キーボードショートカットの「切り替え」に、既にいくつか設定(Control+space、Zenkaku_Hankakuなど)がされているので、ここで変換キーを押すと、"Henkan_Mode"が追加されます。


その他

言うまでも無いことかもしれませんが、それぞれのOSを切り替える時には、ハードディスクに保存するタイプのサスペンドを使えば、システム終了させずに切り替えができます。
ただし、注意があります。
起動時にgrubのOS選択画面が出たとき、一定時間が経つと自動で一覧の先頭のOS(今回ならLinux Mint)が起動してしまいます。上下キーなどを一度押しておけば、自動起動はキャンセルされます。このgrubの設定は、Linux Mintでstartupmanagerをインストールすれば変更できるみたいです。
2013-09-15:grub設定について追記しました。
Startup-Managerは使えない?らしいので、手動で設定してみました。これも失敗すると大変なことになるので気を付けましょう。
下記ページを参考にさせていただきました。

私のエントリでは最低限のことしか書いていませんので、変更する場合は、上記リンクのページも確認してください。
デフォルトOSを変えるだけなら、次の手順を実行すればOKです。

  1. /etc/default/grubGRUB_DEFAULT(0になっている)を、"Windows 7 (loader) (on /dev/sda1)"に変更(引用符付きで入力)
  2. コマンド"sudo update-grub"を実行

こうしておけば、起動時のgrubメニューで初期選択されているOSがWindows7になり、デフォルトでWindows7が起動できるようになります。



あとは、Bluetoothキーボードのk810が認識しない、という問題があります。

余談:dynabookのキーボードが一部壊れたのと、使っているうちにキーが引っかかるようになってきて、とても使いづらくなっていたので、キーボードを激しく使う場合はこのk810(Logicool)を使っています。一般的なキーボードとも、メカニカルやノートのパンタグラフとも違った感触が良いです。


開発環境なら、Linuxの方が軽快で良さそうです。
Unix-likeでOSS寄りの開発だと、Windowsでは不都合なことが多いですからね。その点ではMacOSXという選択肢もありますが、これはこれで厄介なことがあったり(詳しくは割愛)なので、やっぱりLinuxかな。


一般利用のためにWindows8パソを導入して、このdynabookLinuxメインで開発用にしようかと思っています。でもk810が使えないのがネックなんですよね...。