家畜人ヤプー -江川達也版- (1)〜(3)

一見ただのエロ小説だが、緻密なSF設定や激しい人種差別的表現が話題をよんだ問題作の、江川達也さんによる漫画化作品。小説と江川漫画の両方を知っていれば、このふたつを結びつけるのは容易である。
昔小説版をちょっと読んだが、若かったこともあってちょっと理解には至らなかった。ただその特異な雰囲気はしっかりと表現されている。全体的に、かなり忠実に再現されているようだ。設定をしつこいくらいに説明することで、架空の文明に生きる人間の思想を読者に鮮明に想像させることに成功している。その点は面白い。
対象：その趣味がある人、浅からぬ思想の持ち主、江川漫画ファン。それ以外の人にはおすすめできない。