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プログラミング関連

人は見た目が9割 (新潮新書) - 竹内一郎

売れ筋新書を読んでみようシリーズ。最初は「なんだかんだ言っても、やっぱり人は見た目で評価されるんだよ」のような内容なのかと思って敬遠していたんですが、ホントにそんな内容なのかどうかを確かめたくて、手にとってパラパラとめくってみると、何かマンガがたくさん引用とか図になってる。これは当てが外れたと思って、買ってしまいました。
で、読み始めてみると、この竹内さんって「誰」だったんですが、なんと、さいふうめい先生ですよ。なるほどなるほど。ちゃっかり「哲也」も引用してますし(1回だけ)。それにしてもマンガの引用が多いです。竹内さんはマンガの原作者でありますが、演劇の劇作家、演出家でもあられます。そして、日本のマンガという文化の凄さ、とりわけ表現技法の高さに感動を覚えるほど高く評価されています。とすれば、この本は私が読まずして誰が読むというのか、です。
挿絵(?)を描かれているのは上原由香理さん。日本マンガ塾(よく知らないけど)の塾生さんのようです。
まとめますが、この本で述べている内容の意味するところの「見た目」とは、「言語に拠るコミュニケーション」に対してのもので、「目は口ほどに物を言う」「沈黙は金、雄弁は銀*1」などの言葉が示す、言語以外のコミュニケーション手段のほうが、言語に拠るそれよりも伝達力が強いのだ、ということです。

*1:本編とは関係ありませんgが、この言葉は、銀のほうが高価であった時代&国で生まれたものらしいです。しかし、日本に持ち込まれたときは金のほうが高価だったということで、逆の意味になってしまったという説があります。そもそも日本人は弁が立つより沈黙を良しとするという気質であって、そのほうが自然だったのかもしれません。