argius note

プログラミング関連

デッドライン - Tom DeMarco

架空のソフトウェア開発プロジェクトを題材とした小説を通して、一般的なプロジェクト管理の問題点と改善点を解説していく作品です。
その小説はなおざりなものではなく、ちゃんと物語として完結しています。もちろん、業界のことを知らない人には意味不明かと思います。逆に、私たちの業界ってこんな感じだよって紹介するのに良いかもしれませんね。(別に同情してもらうためではなく。)
読んでいて、下手な小説より、ずっと深く感情移入してしまいました。特に、ベロックというお偉いさんが出てくるのですが、この人の言動が、現実世界以上に理不尽で不愉快極まりないもので、自分のことでもないのに怒りがこみ上げて来ました。
思わず笑ってしまうようなところもありました。NNLの名前がそのままだったり、「実は済んでいた」のところとか。色っぽい話は無いはずなんだけど、何か微笑ましいというか。
架空のお話ではありますが、プロジェクトで発生する問題というのはどこでも似たようなことがあるものだな、と感じました。ただ現実は、もっと些細で「それ以前」の問題がたくさんあるのですけどね。