argius note

プログラミング関連

げんしけん (全9巻)

面白かった。けど、「オタ属性」が無い人はあまり楽しめないと思います。こういう知識って皆無ではないけど、同人は(あっても構わないけれど)あまり興味ないし、アニメも最近のはあまり知らないですし。ちゃんと分かるのって、ガンダムくらいですかね。
隠れた名作が多いと言われている、アフタヌーン誌の連載です。知ったのが割と最近だったので、終了待ちしてました。で、最近無事連載が終了したとのことで、読みました。予備知識皆無でした。そして、読んでみて、なんというか、やり場の無いエネルギーが蓄積されました。これはちょっと置いておいて、ちょっと説明。
本編の主人公、笹やん(笹原君)は、すごいオタク文化に興味がありながらも、具体的な行動に出られなかったんですが、大学に入ってデビューしようと思い、そっち系のサークルに入ろうとするところから始まります。で、このサークル「現視研」に入ります。強いキャラが多くて、途中ちょっと影が薄かったりすることもありますが、終盤はメインで頑張ってました。
序盤の、笹やんが「デビュー」するところは、実は共感できてしまいます。私は日記に書いている通りの趣味ですが、方向性が自分でも良く分からなくて、コミュニティに参加しづらいところがあります。でも、それらを共有できる人たちと触れ合いたいっていう気持ちは正直ありますね。なので今年はちょっと頑張ろうかなと思っています。
好きなキャラは、春日部咲ちゃん。彼女は一般人ですが、幼馴染で美男子の彼、高坂くんが現視研に入ったので、あと色々あって、仕方なく入ることになります。高坂くんは天然みたいなキャラなので、色々苦労させられますが、なんとか持ってます。サバけたお姉さん系。個人的に、作者さんの好み*1なのかな、と感じます。最後のほうで世話焼きおばさんっぽくなってるのはちょっと...ですが、高坂くんに甘える彼女は凄く可愛いです。泣いちゃうシーンも良。
あと、笹やん。地味だけど、自分なりに頑張ってるところがステキです。詰めが甘いところがありますが、いろいろと応援したくなります。
荻上さんは、最初話が重いなー、と思いましたが、最終的には可愛くなりました。おめでとう。秘密を打ち明けたときの、あの悶えっぷりは読んでて伝染しました。
斑目さん、以外とフツーでした。最初、この人が凄いことやってくれるのかと予想していたんですが、普通。秘めた想いの件は、なんとなく読めてたけど。
高坂くんは最初良いな、と思ったけど、ちょっとつかみどころの無いキャラになっていって、引いてしまいましたね。作者さんも、使いづらいと思ってたんじゃないかな。作為的過ぎて、一人歩きできなかったとか?(言い過ぎかも...)
大野さんは、前髪がうざったそう。キャラ的にはそれほどでもないんですが、昔仲良かった友人に、大野さんと咲ちゃんを7:3でブレンドしたような感じの子が居て、そういった意味で親近感がありました。
で、まとめますと、とにかくキャラクターが活きているところが凄いなと感じました。一般とオタク側のどちらにも属することができていない私ですが、どちらの視点もリアルだな、と思います。キャラクターが発するエネルギーが半端じゃないです。ありがとうございました。

*1:位置づけが稲中の京子ちゃんに近い。京子ちゃんは作者の好みだと何かで読んだ。ちなみに、大野さんと神谷さんもかぶってる。