argius note

プログラミング関連

秘密 - 東野 圭吾

当時はまだ、広末涼子さんと小林薫さんが出演された映画のそれしか知らず、東野さんの存在はそれから何年かたって、映画の「秘密」の原作者として記憶していました。
さらに数年たって、やっと彼の作品を読み始め、そして1年余り経った今、ついに読むことになったのでした。
実に切なく、健気な話です。日常の主人公たち家族の様子を淡々と描き、それでいて縁側の陽だまりの暖かさのような心地良さがあり、また、胸が詰まるような苦しい気持ちにもさせてくれたりします。主人公が暴走しそうになったしたときにはどうしようかと思いましたが。
これまで読んできた東野さんの作品と比べて、ちょっと異質な感じがしましたが、読んでみると、確かに東野さんの筆致でありました。異質なのではなく、他の作品よりもちょっとだけ秀逸だということなのかもしれません。