argius note

プログラミング関連

独断流「読書」必勝法

一般に、読書ガイドを書く御方というのは、常人には理解不能なほど半端ない大量の本を読んでいて、常人には至ることの出来ない境地に到達している感があり、そういった御方の読書ガイドというものは、その背景に得体の知れない不気味な世界が垣間見えて、却って読む気を萎えさせるきらいがあります。
読書ガイドというのは、いわゆるライトユーザー向けのもので、上級者向けとなると、どちらかと言えば書評と呼ばれるものになってきます。


その点、本書では、清水さんは名作なのに読んでなかったという話が結構あったり、西原さんがいつもの調子で名作と呼ばれる作品をけちょんけちょんに扱き下ろしたりするので、ある種の反体制的な爽快感があります。
また、「本には、それが書かれた背景というものがあって、時代が異なればその常識も異なるし、分野が違えば専門知識が必要となる。」この辺を具体的な作品を挙げて説明してくださっております。古典とか史実の話はその典型ですね。


ドストエフスキーとか読めなかった人は、本書を読んでもう一度挑戦してみたくなって、読んでみて、やっぱり分からない...となったとしても、それはそれで読書というものですよ。