量子テレポーテーション (ブルーバックス)
- 副題:瞬間移動は可能なのか?
- 著者:古澤明
- asin:4062576481
著者の方は、量子テレポーテーションの実験を実際にやっている研究員で、理系離れを憂えておられ、本書で「来たれ我が研究所へ」というメッセージを繰り返し訴えておられます。
http://www.alice.t.u-tokyo.ac.jp/
本書では、量子テレポーテーションの応用に関する章で、「量子テレポーテーションは、最も簡単な量子コンピュータ」と言っています。量子テレポーテーションは量子の情報を伝達する技術と言えるので、量子テレポーテーションが実現すれば、量子コンピュータの回路が実現するということのようです。
以下、素人の戯言。
量子は運動量と位置という情報を持っているが、両方を同時に観測することができない(観測すると「壊れ」てしまう)という性質があるので、単純に情報を伝達することができません。これを、量子もつれという状態を利用して壊さずに情報を取り出せれば、量子の伝達が可能になる、という考えです。