argius note

プログラミング関連

Googleを支える技術

  • 副題:巨大システムの内側の世界
  • 著者:西田圭介
  • asin:4774134325

感想は、なんて分かりやすいんだ、です。(でも、完全には理解できていません。)
章立てが整理されてて非常に構造が分かりやすかった。各章の内部も、適度な図解やリファレンス、本職じゃない人へ配慮されているにもかかわらず、本職の人にも非常に濃いものとなっています。題材は嫌でも面白そうなものを、極めて上手に料理されている良書だと思います。


非常に面白いと思ったのは、巨大なデータセンタに於いては、消費電力すらハックの対象になっているというところです。私たちは仮にもソフトウェア開発に携わっていますが、普通は消費電力の増減に気を遣ったりしません。せいぜい省電力の製品を利用するとか、CPUパワーをセーブして消費電力を抑えることくらいしかできません。
でも、何十万台あるといわれているコンピュータを動かすには、消費電力の上限や利用コストが無視できないレベルになってしまいます。コストを抑えるのは企業活動として至極当然のことではありますが、Googleくらいになると、ソフトウェアだけではなくて、ハードウェア、電力までをも徹底的にコントロールするところまで追求ことが必要となってくるんですね。もちろん、会社の文化も(特に日本とは)一線を画すものであることも重要だと思います。


私はインターネットをはじめてまもない頃から、Googleをメインの検索サイトにしてきました。当時主流だったディレクトリ型検索サイトは、あまりなじめなかったからです。そして、Google先生はとても使いやすかったのです。そして本書を読んで、Google検索の使いやすさは、なるべくして使いやすくなっているんだな、と実感しました。

(2008.07.22: 一部手直し)