ひらめき脳
帯にある「0.1秒で人生が変わる」というのは、ひらめきというのは0.1秒の間に起こり、ひらめいた後は今まで見えなかったり分からなかったものが見えるようになったり分かるようになったりする、という意味です。この本を読んだら「0.1秒で人生が変わる」訳ではありませんので、ご注意ください。
1週間前に読み終えて、内容の詳細をあまり覚えていないので、本書を読んで思ったことを中心に書きます。
一般的に、ひらめきというのは特別な限られた人たちのものだ、という認識が強いようです。実際は、どんな人にもひらめきは訪れるものです。いわゆる天才と呼ばれるような人たちとは程度の違いはあるものの、誰でもひらめきに遭遇する可能性はあります。ごく小さなひらめきなら、日常的に遭遇しているのかも知れません。
ひらめきは意図的に得ることはできませんが、ひらめくための土台を培っておくことが重要です。学問であれば、基礎理論を十分に理解して自分のものにしておくこと、運動であれば、基礎体力をつけたり基本形をマスターすることになるかと思います。それらの土台があって、初めて大きなひらめきに遭遇することができるのです。学問や運動に限らず、ビジネスや人間関係などでも同じことです。
要は、極めて広範囲に網を張っておくのです。ノーベル賞の受賞者の方々でも、本人の意図されなかったようなことが偶然に起こったことが元になって発見につながったりしています。ここで、もし素人がその事象を目撃したとしても、それが何を意味するか分からないので、発見にはなりません。基礎理論や実践という網をしっかり張っていたことが、発見につながったのだと思います。
普通の人でも、比較的容易にひらめきが体験できるというのを、本書の冒頭で実験しています。一見、何が描かれているか分からない図を見せて、何の絵なのかを当てさせるクイズのようなものです。重要なのが、最初はさっぱり分からないのに、一度分かってしまうと二度と分からない状態に戻れないということです。これがひらめきの一種です。視覚だけでなく、概念を理解するような場合も同様です。
本書には登場しませんが、錯覚とかもそれに近いのではないでしょうか。一度そう見えてしまった、そう言っているように聴こえてしまった(そら耳アワーのあれです)あとでは、その感覚を払拭することは困難です。
(ここまで書いて、内容に沿ったまとめが思いつかないので、あとで書くかも。)
(12/24追記)と思ったけど、めんどうなのでやめました。