Excel セルの結合は多用すべきでない
果てしなく今更ですが、セルの結合を多用した文書フォーマットのExcelファイルに昔から不満がありました。今回、堪忍袋の容量が限界に達したため、ここに掃き出すことにしました。
※基本的にOffice2003辺りの話。それ以前ではこの限りではありません。2007は全く知りません。
※類似した内容の記事については未調査です。
セルの結合を多用したExcelシートは、以下の理由により作業効率が大幅に低下します。
貼り付けが制限される
他のセルから"セル結合多用部分"へのコピペは「結合されたセルの一部を変更できません」というエラーになり、コピーできません。
値だけコピーするには、結合なしセルに一旦コピーしてから式で転記し、"セル結合多用部分"自体を値貼り付けで上書き、としてますが、かなり面倒です。でも、1セルずつ貼り付けるよりは遥かにマシです。
行の高さの自動調整が効かない
セル内容の更新頻度が高い場合は、行高を手動で変えるのは煩わしいので、「折り返し+行高自動調整有効」にしておきたいものです。
しかし、結合セルではこの自動調整機能が無効になってしまいます。結合セルの行高自動調整をオンにすると、常に1行分の高さになってしまいます。
書式の「組合せ」には上限がある
「セルの書式が多すぎるため、書式を追加できません」というエラーを引き起こす問題です。
書式の組合せは、1ブックにつき4000までなので、書式を多用する上に更にセルの結合をすれば、この組合せは倍増してしまいます。
これについては濡れ衣の可能性もあります。経験上ですが、この問題は、「フォント設定」がバラバラになっているために発生するケースがほとんどで、フォント設定を一律にしてやれば解消できることが多かった記憶があります。
しかしながら、「セル結合多用フォーマットは使用するセルを無駄に多くしている」ことが、この問題を誘っている可能性もあるかと思います。
参考までに、名前をつけて保存で、「XMLスプレッドシート」(形式プルダウンの2番目)で保存してみると、書式情報が如何に無駄に埋め込まれているかが分かります。
代替案
- 文字の配置−横位置で「選択範囲の中央」を使う
- グリッドを非表示にして、セルの間の罫線を消す
- 段落制御やヘッダが必要ならWordを
使え使う
こういう機能があったら良いのに
シートの内容とは別に、外枠部分(ヘッダや枠線など)を設定できるようにできれば、無駄にセル結合を使わなくて済むのに。